福ちゃん

1位のウルトラバイヤープラスさんとサービス面ではほとんど同様のようですが、もちろん「即ウル」と類似のサービスは実施していません。しかし、なかなか、こちらの福ちゃんも、ユーザー視点に立った買取サービスを心がけています。得意分野としては、ノンブランドを含む毛皮買取全般よりも、主に宝飾品やブランド品、貴金属の買取が主力で、こちらは鑑定士をそろえて力を入れています。毛皮買取においても高級毛皮であれば買い取っています。また、中尾彬・池波志乃ご夫婦を起用して「信頼」というキーワードを強調しつつ、信頼感のある買取を印象づけることに成功しており、こうした広告戦略で他店との差別化を図っています。

福ちゃんは、出張、宅配、店頭という買取の選択肢を持っている点では、第1位のウルトラバイヤープラスさんと同様ですが、毛皮の「即ウル」によるカメラによる買取や、出張買取では、ブランド・ノンブランドを問わずウルトラバイヤープラスさんが全国出張対応を実現しているのに対して、福ちゃんでは、この点は大変に弱いという状態です。むしろ、ウェブサイト上の導線では、出張、店頭よりも、宅配による毛皮の買取に力を入れている感も強いようです。例えば、いくつかのページでは『宅配買取へ』と誘導されていて、無料の梱包キットによるサービスが強調されています。もちろん、宅配買取は上位4位までの各社とも広告どおりに行っていますので、この点での福ちゃんのアドバンテージは、ほとんど感じられません。

ユーザー心理を考えると毛皮の出張買取には家庭を訪問することがつきものになりますが、この買い取り方式はユーザーからの信頼がないと成立しませんし、物騒な時代の作今、なかなか見知らぬ他人を自宅に招くという行為がセキュリティ面からも危ぶまれてきています。やはり、訪問行為には心理的な抵抗を持っています。また、宅配買取は高価な毛皮を、業者に対して先に送ってしまうわけですから、故意に汚れをつけて査定を低くしたりするのではないかとの不安がユーザーに生じます。福ちゃんにおいては、こうした問題のソリューションとして、有名俳優のご夫婦をイメージキャラクターとして起用して、信頼感を強調し、それを克服することに挑戦しているようです。これは一定の評価をすることができるものの、実際に高額買取を実現できるかどうかは別問題です。ここは、ユーザー心理を優先して考える必要がありそうです。

有名タレントの起用は、CMともなれば、かなり高額の広告宣伝費がかかることがほとんどですし、イメージキャラクターとしての写真使用には定期的なロイヤリティが発生する場合が多くあることは広く知られています。ユーザーの中には、こうした多額の広告費用が、自分の毛皮の買取金額に反映されて、その業者が過剰な広告宣伝費用の確保のために押し買い傾向になることや、買取価格を相場よりも低く設定される可能性を心配する方も一定数いらっしゃいます。これは、適度を超えたメジャータレントを「高額買取」広告に起用して宣伝することにより、かえって過剰投資をして、結果的に「低額」買取業者になってしまうという問題です。いや、本来はそれが買取業者の業界の常識でした。

しかし、この点では、第1位のウルトラバイヤープラスさんは、さすがに、非常にバランスが取れています。タレントを起用していますが、決して広告に無理な投資をしていません。しかし、資本力ではランキング5社中、最大の4億8千万円です。やっきになって過剰宣伝、過剰投資をする理由もありませんので、福ちゃんのように、ご夫婦であるとはいえ、2人の超ベテランの有名俳優、有名女優を起用して、それなりの高額の経費をかけていることが予想される場合は、それを過剰広告費と考える方がいても不思議ではないでしょう。こうしたことを総合的に考慮して、2位とさせていただきました。

しかし、買取専門業者としてのスキルには問題はありませんし、とくに消費者との大きなトラブルもありませんので、一度、毛皮の買取査定を出されて、上位のウルトラバイヤープラスさんと比較してみるのもいいのではないでしょうか。福ちゃんが、本当の高額査定を可能とすることができるのかどうかを調べてみることができるでしょう。