セーブル
世界三大毛皮の一つとしても数えられ、毛皮の王様、宝石とも呼ばれるセーブル。その毛皮はヨーロッパの王室や貴族の間で長く愛されてきました。日本でも平安時代から輸入されており、高位の者しか身につけられない最高級の毛皮として知られていたそうです。この美しいセーブルの毛皮には、どのような特徴があるのでしょうか?
セーブルは何の毛皮か?
セーブルの毛皮にはクロテンというイタチ科の動物が利用されています。
セーブルは樹上に生活するハンターです。カナダや中国、日本にも生息していますが、ロシアの物が最高とされ、これはロシアンセーブル、クラウンセーブルとも呼ばれています。
また、養殖されたセーブルの流通量は野生の10分の1程度と少なく、安定した品質の毛皮を提供しているため、意外にも、養殖セーブルのほうが高く評価されることが多いようです。
セーブルの毛皮の特徴
シベリアやカムチャッカなど、極寒の地に生息しているセーブルの毛皮は、当然ながら保温力に優れています。毛は非常に細く、その中に空気を含んでいるため、軽くて暖かなのですが、それだけはなく、つややかで手触りがとてもいい。セーブルはどこを取っても非常に優れた特質を持つ毛皮と言えるでしょう。
野生のセーブルのカラーは黒褐色から黄褐色まで細かい分類がありますが、養殖の場合は1種類となっています。
セーブルとは黒の代名詞にもなっているほどですが、色が明るいゴールドの物にも高い価値があります。
白い毛が交じるシルバリーというカラーはとくに貴重です。とくに養殖で白が混じることはまれですので、めったにお目にかかることはありません。
また、カナダのセーブルは赤っぽい毛色をしていますが、これをロシアの養殖セーブルと近い色に染めた物も多く流通しています。
毛皮の使用を中止しようという動きも確かにありますが、セーブルのコートは、今でも多くの国の女性の心をつかみ続けています。しかし、セーブルの毛皮はその製造過程を考えても貴重な物であることは明白です。大切に手入れをし、着なくなった場合は大切な資源として回収されるのが最善であると言えます。このサイトでは毛皮のお手入れ方法や毛皮の買取サイトについてもご紹介をしていますので、ぜひ参考になさってみてください。