一生ものの毛皮を手に入れるなら【世界的有名毛皮ブランド】

毛皮製品についているブランドタグに書かれている名称は、毛皮生産団体の登録商標という場合がほとんどです。なぜかというと、毛皮の生産地では、生産者団体が組織され、独自のブランドをつけることで差別化の努力をされているのです。

以下に主要な毛皮生産者団体を紹介したいと思います。


毛皮生産団体によるブランド

サガ・ファー
デンマーク、ノルウェー、スウェーデン、フィンランドの4カ国の毛皮生産者団体からなる組織で、正式名称は「SAGA FURS OF SCANDINAVIA」(サガ ファーズ オブ スカンジナビア)です。ミンクフォックスの生産量・品質ともに世界上位で、サガ・ミンクやサガ・フォックスという名で一般的にはよく知られています。厳格な品質検査を通過した原皮の中で、特に優れた物には「Saga Lumi Royal」の称号が与えられます。

アメリカン・レジェンド
アメリカのシアトルに本部を置くミンクの毛皮養殖団体です。とくに、刺し毛が短く、ビロードのような漆黒のミンクが有名で、「ブラックグラマ」として登録商標をされています。アメリカン・レジェンドが主催するオークションで取引をされている商品に対し「ブラックラグマ」および「アメリカン・レジェンド」のタグがつけられます。2014年以降、サガ・ファーとも共同でオークションを行っています。

コペンハーゲン・ファー
デンマークのコペンハーゲンに本部をおく毛皮養殖団体で、ミンク、チンチラ、スワカラ(南西アフリカ産カラクール・ラム)などの毛皮を扱っています。4種類ある品質表示は、上質なものから順に、KOPENHAGEN PURPLE、KOPENHAGEN PLATINUM、KOPENHAGEN BURGANDY、KOPENHAGEN IVORYです。

ノース・アメリカン・ファー・オークションズ
カナダのトロントに本部を置く毛皮生産者団体で、略称としてNAFA(ナファ)とも呼ばれれています。
この団体の歴史は古く、北米大陸最古の企業でもあり、ビーバーの毛皮を取り扱っていたハドソン湾会社にまでさかのぼることができます。現在では養殖ミンク、フォックスに加え、野生の毛皮を扱っています。最高品質の養殖ミンクにはNAFA Mink、黒ミンクにはBlack NAFAのラベルがつけられます。

ファー・ハーベスター・オークション
カナダのオンタリオ州ノースベイに本部を置く毛皮生産者団体です。ビーバー、コヨーテ、アライグマ、レッドフォックスなど、高品質な野生動物の毛皮を販売する団体として知られています。インディアンの横顔のマークを用いたラベルが目印です。

ソユーズプシニーナ
ソユーズプシニーナは、ロシアのサンクトペテルブルグ国際毛皮オークションの主催団体です。セーブル(クロテン)の中でもロシア産の物は「ロシアンセーブル」という最高級品として知られていますが、このソユーズプシニーナ行うオークションを通ったセーブルには「SOBOL(ソボル)」というブランドタグが付され、それが高品質の証しとしてよく知られています。


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ここまでに紹介したこれらのブランドが保証するのは、生皮の状態での品質です。毛皮の品質は、その性質上、その後に行われる加工により大きく変わってしまいます。

また、ラベルの付け替えなどもあるので、有名な生産者団体のタグがついているからといって安心はできないということもあります。

毛皮を使った服飾製品を扱い、現在まで信頼を勝ち得てきた老舗ブランドもありますから、以下に有名な二つのメーカーをご紹介します。

FENDI(フェンディ)
1925年ローマにて創業されたファッションブランドです。毛皮工房から始まったという歴史があり、毛皮を利用しないというブランドも増えている中で、現在でも毛皮をアクセントにしたファッションを提案し続けています。

EMBA(エンバ)
エンバは日本の毛皮製品ブランドです。コペンハーゲン・ファー、アメリカン・レジェンド、ノースアメリカン・ファー・オークションズから原材料を輸入し、製造、販売まで一貫管理しているので、既製品だけでなく、オーダーメイドで自分好みの毛皮製品を作ってもらうこともできます。リフォームにも対応をしていますから、バブル期にエンバで高品質な毛皮製品を購入されたという方は、ぜひエンバの毛皮リフォームを活用されてみてはいかがでしょうか?

毛皮の登録商標であるブランド名を覚えておくと、毛皮製品を手にする際のヒントになりますし、それをふまえたうえで信頼のおける毛皮製品の製造ブランドを利用すれば、高い買い物をする際にも失敗をしないで済みます。また、着なくなった毛皮製品を処分しようと思う場合にも、その価値を知ってくことは助けになるでしょう。

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