健常者も使うべき!医療用ムートンで夏涼しく、冬暖かい快適生活
毛皮というと、ファッションのイメージがあるかもしれませんが、実は、羊の毛皮であるムートンは、医療や介護の現場でも利用されることがあるのです。医療用ムートンはベッドの上に敷いて使われることが多く、床ずれ防止に非常に有効で、夏は涼しく、冬は温かい、快適に過ごせるのが理由です。医療用のムートンと一般的に流通しているムートンの特徴や違い、またどのような種類があるのか調べてみました。
医療用ムートンと一般的なムートンは何が違うの?
答えから言ってしまえば、毛質が全く違います!
皆さんもご存じのとおり、羊の毛はくるくるとカールし、絡み合っています。この毛を処理して延ばしたのが商品としてのムートンになるのです。短毛のムートンの場合は、その毛を刈りこんで仕上げます。ストレートでさらさら、これが一般敵なムートンの毛質です。
医療用・介護用ムートンの場合は、羊の毛本来のくるくるとしたカールを生かして使うことになります。そうすることで、ムートンが自然のスプリングとなり、圧迫による血行不良を防ぎ、床ずれ、褥瘡(じょくそう)予防に効果的なのです。赤ちゃんやお年寄りなど、寝返りができない、自力で体位を変えられないといった場合に、血行不良が起きることを防ぐために用いられています。
また、一般的なムートンにも言えることですが、ムートンは通気性に優れ、肌にも優しい素材ですから、肌の敏感な赤ちゃんにとっても最適な素材と言えます。
医療用ムートンはベッドにいろんなタイプがある!
医療用・介護用ムートンは、羊が本来持つ毛質を生かし、毛の間に多くの空気を含ませることにより、保温性や断熱性があるだけでなく、湿度を一定に保ち、さわやかさが保たれるようになっています。だから夏は涼しく、冬は暖かく過ごせるのです。医療用・介護用ムートンのベッドシーツやまくらなどの寝具を健常な方が使ったとしても、もちろん、気持ちのいい眠りを得ることができるでしょう。
医療用・介護用のムートンは、寝具以外にも、以下のような物に使われています。
- ドーナツ型など、さまざまなクッション
- 車いすのカバー
- ひじやかかとのサポーター
- 体位変換器
どれも、ムートンを利用することによって、体が圧を受け続けて痛むことや、冷えによるダメージから使用者を守ることを可能としています。
毛皮というとファッション、見た目が重視されがちですが、夏涼しく、冬暖かい、快適に1年をすごせることで、生活の質を上げるためにも非常に役立っているということなんですね。